ET3 キャブレターのお掃除

 2001年6月 

キャブレターはシートを開け、工具ボックスをはずしたところにあります。

まず、ガソリンコックのロッドを、タンク下のコック部分に刺さっている部分の割りピンを抜くことで、引き抜きます。その際コックはクローズ(C)の位置にするのを忘れないよう。

(以下の作業がやりにくいと思う人はここで、タンクそのものをはずしても良いでしょう。)

そして、ガソリンチューブ・チョークワイヤー・スロットルワイヤーをキャブからはずします。全て引っ掛けてあるだけなので構造を目視すれば比較的簡単に外れるはずです。ガソリンチューブには止めバネが付いているのでなくさいないように。

 

キャブはエンジンに刺さるようについています。締め付けボルトがあるので、これを緩めたあと、キャブ全体を何度もひねりながら抜きます。

 もう外れてしまいましたが、キャブから伸びているのがチョークワイヤー、そのワイヤーの右の部分がスロットルです。

ET3のデロルト製キャブの場合、ガソリンチューブはこのやかんのような形の部品に刺さっており、中にはフィルターがあります。

スロットルを手で絞ってみると弁が開く様子がわかります。(エンジン側から見た図)下の黒いプラスチック部分はガソリンフロート室です。中央にメインジェット=燃料噴出部が見えます。

「ピアノ」と通称されるエアフィルター(ふたを開けた状態)側から見るとこんな感じ

キャブをひっくり返し、黒いカバーをはずすと、白いフロートが見えます。白いフロートの中心にはまっているねじのようなものがメインジェットです。この真中の穴の大きさ(メインジェットの種類)によりキャブの特性が大きく変わります。この穴がごみで詰まると走りません。(キャブクリーナーでごみを吹き飛ばしましょう!)

フロートについている金属ピン(ニードル)も非常に重要な部品です。このニードルの先が磨耗して丸まっているようでしたらニードルそのものを交換しましょう。

 

メインジェットは主に中高速域での燃料噴射を行うものですが、もう一つ、始動時と、中低速域(スロットル半開くらい)までの燃料噴射を担当するスロージェットというものもあります。メインジェットとは場所・形状も異なりますが、同様に真中に穴が開いたネジ状のものですので、この穴もきれいきれいしましょう。

ちなみにアイドリング回転数調整は左上の写真の右上のスロットル部上のバネのついたネジを回すだけです。

 

肝心のキャブの取り外し・取り付けの絵が少なくてスミマセンが、キャブのクリーニングは非常に簡単です。でもこれを怠ると、始動できなかったり、アイドリングしなかったり、高速でエンストしたりといった根本的なトラブルの原因になります。

 

ベスパオーナーたるもの、これくらいは自分でやりましょう。

 

  

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